
登録概要と基本データ
サブタイトル:“東洋のガラパゴス”と呼ばれる進化の舞台
国 / 大陸:日本(東京都) / アジア
種別:自然遺産
登録年:2011年
登録基準:⑨
キーワード
東洋のガラパゴス、固有種、隔絶された海洋島、オガサワラオオコウモリ、エコツーリズム、外来種対策、維管束植物、適応放散、ブニンジマ、グリーンアノール
世界遺産の紹介
旅人なかむー
「ついに来たよ小笠原諸島!東京から1000km以上も離れていて、まさに“絶海の孤島”だ。」
案内人イーサン
「そうなんです。小笠原は一度も大陸とつながったことがない“海洋島”なんです。だから世界的にも珍しい進化の舞台となって、“東洋のガラパゴス”と呼ばれているんですよ。」
旅人なかむー
「ガラパゴスみたいに独自の生き物が多いんだ?」
案内人イーサン
「はい。風や海流、鳥によって運ばれてきた動植物が、この隔絶された島で独自に進化しました。その結果、固有種がとても多いんです。」
旅人なかむー
「なるほど〜。」
案内人イーサン
「小笠原諸島に生息している昆虫は約25%、陸産貝類は約95%が固有種なのですが、哺乳類の固有種は絶滅危惧種であるオガサワラオオコウモリのみしかいないのも特徴です。植物に関しては、“維管束植物”も高い固有率を保持しております。」
旅人なかむー
「信じられない数の固有種がいるんだね!」
案内人イーサン
「他の地域の生物と交わらない結果、“適応放散”といって、一つの祖先から多様な種に枝分かれして進化しました。」
旅人なかむー
「おぉ〜!進化の教科書みたいな場所なんだね。」
案内人イーサン
「島の中心は父島と母島。父島と母島は小笠原諸島のなかで唯一、人が暮らしていている島であり、自然と共生するために“エコツーリズム”が実践されています。」
旅人なかむー
「観光も自然を壊さない工夫がされてるんだ。いいね!」
案内人イーサン
「ただし課題もあります。“グリーンアノール”という外来のトカゲや、家畜やペットが持ち込まれた結果、在来種が脅かされているんです。」
旅人なかむー
「外来種問題か…。せっかくの固有種が危ないんだね。」
案内人イーサン
「そうなんです。だから“外来種対策”が重要なんです。島の自然を守るために捕獲や駆除活動が進められています。」
旅人なかむー
「そうやって守られてるんだね。ちなみに“ブニンジマ”って聞いたことあるけど?」
案内人イーサン
「はい。“ブニンジマ”は小笠原諸島の別名で、“無人島”が訛ったものといわれています。開拓が始まる前は長い間、人の住まない島々だったんです。」
旅人なかむー
「なるほど〜。だからこそ自然がそのまま残ったんだね!」
案内人イーサン
「その通りです。小笠原は、今も進化が続いている“生きた実験室”のような世界遺産なんですよ。」
旅人なかむー
「すごい…。地球の未来を考えるうえでも大事な場所なんだね!」
対策ポイント
- 一度も大陸とつながったことのない海洋島
- “東洋のガラパゴス”と呼ばれる
- 固有種が多い:アホウドリ・オガサワラオオコウモリ・陸産貝類
- 植物の固有率35%以上、維管束植物の適応放散
- 父島・母島に人が暮らし、エコツーリズムを実践
- 外来種問題:グリーンアノール、ヤギなど → 外来種対策が進む
- “ブニンジマ”=無人島に由来する別名

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