知床

登録概要と基本データ

サブタイトル:流氷から始まる食物連鎖 ― 命のリレーが続く場所

国 / 大陸:日本(北海道) / アジア

種別:自然遺産

登録年:2005年

登録基準:⑨、⑩

キーワード

季節海氷域、食物連鎖、絶滅危惧種のシマフクロウ、オオワシ、登録基準⑩、ナショナルトラスト、しれとこ100㎡運動、100㎡運動の森、エコツーリズム

世界遺産の紹介

旅人なかむー
「やっと来たよ知床!海と山と森が一度に見えて、まさに大自然の舞台って感じだね。」

案内人イーサン
「ようこそ知床へ。ここ知床の特徴は“季節海氷域”です。特に知床は北緯約44度に位置し、地球上で最も低い緯度で海水が結氷するエリアになります。」

旅人なかむー
「季節海氷域って、流氷が来る海のこと?」

案内人イーサン
「その通りです。冬になるとオホーツク海から流氷がやってきて、海に栄養を運んでくるんです。その結果、プランクトンが大量に発生して、それを魚が食べ、さらにアザラシやワシが食べる…という“食物連鎖”が広がっていきます。」

旅人なかむー
「へぇ〜!氷がただ冷たいだけじゃなくて、命の源になってるんだね。」

案内人イーサン
「そうなんです。だから知床は、陸と海の生態系がひとつにつながっている特別な場所なんです。」

旅人なかむー
「どんな動物がいるの?」

案内人イーサン
「絶滅危惧種のシマフクロウや天然記念物のオオワシは代表ですね。他にもヒグマ、エゾシカ、サケやマスが川を遡上する姿も見られます。」

旅人なかむー
「野生の王国って感じだ!一度でいいからシマフクロウを見てみたいなぁ。」

案内人イーサン
「動物だけでなく、人々の暮らしも知床の一部なんです。西側のウトロでは農業と観光業が中心で、観光船で知床岬を巡ることもできます。東側の羅臼は漁業の町で、冬には流氷を割って進む漁船の姿が見られるんです。」

旅人なかむー
「町ごとに役割が違ってるんだね。海の幸もおいしそうだ!」

案内人イーサン
「実は知床は“日本で唯一、登録基準⑩で評価された世界遺産”なんです。これは“生物多様性の保全”が認められたということです。」

旅人なかむー
「おぉ〜!他の自然遺産と違って、生き物そのものも評価されてるんだね。」

案内人イーサン
「そうなんです。そしてこの自然を守るために、地域の人々も努力してきました。“しれとこ100㎡運動”って聞いたことありますか?」

旅人なかむー
「名前だけなら…。何をする運動なの?」

案内人イーサン
「個人や団体が100㎡ずつ土地を買い取って、開発されないように守る取り組みなんです。ナショナルトラスト運動の一環で、“100㎡運動の森”として今も保護され続けています。」

旅人なかむー
「なるほど!自然遺産に登録されたから残ったんじゃなくて、人の努力で守られてきたんだね。」

案内人イーサン
「その通りです。そして今は“エコツーリズム”が広がっています。自然を壊さず、環境に配慮しながら観光するスタイルで、知床の魅力を持続的に楽しめるんです。」

旅人なかむー
「人も自然もお互いを尊重して未来へつなげてるんだね!知床って本当に“生きている世界遺産”だ!」

対策ポイント

  • 季節海氷域:流氷がプランクトンを育み食物連鎖の源
  • 絶滅危惧種:シマフクロウ・オオワシ
  • ウトロ側=農業・観光業が盛ん、羅臼側=漁業盛ん
  • 日本で唯一の登録基準⑩(生物多様性保全)
  • ナショナルトラスト運動:しれとこ100㎡運動 → 100㎡運動の森
  • エコツーリズム(環境保護と観光を両立)による持続的観光

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