富士山 ― 信仰の対象と芸術の源泉

登録概要と基本データ

サブタイトル:日本一の霊峰が育んだ信仰と芸術

国 / 大陸:日本(山梨県、静岡県) / アジア

種別:文化遺産

登録年:2013年

登録基準:③、⑥

キーワード

浅間神社、浅間大社、文化遺産、遥拝、登拝、葛飾北斎、歌川広重、三保松原、御師住宅、人穴富士講遺跡

世界遺産の紹介

旅人なかむー
「ついに来たぞ富士山!日本一の山ってやっぱり迫力あるなぁ。」

案内人イーサン
「そうですよね。富士山は2013年に“文化遺産”として世界遺産に登録されました。自然の美しさだけでなく、信仰と芸術に与えた影響が評価されたんです。」

旅人なかむー
「自然遺産じゃなくて文化遺産なんだ?ちょっと意外!」

案内人イーサン
「そうなんです。富士山は古来より“信仰の山”でした。浅間神社を中心に噴火を鎮める山岳信仰が広がり、人々は山を遠くから拝む“遥拝”や、実際に登る“登拝”を行ってきたんです。」

旅人なかむー
「なるほど!だから山麓には浅間神社がいっぱいあるんだね。」

案内人イーサン
「はい。中でも富士山本宮浅間大社は総本宮で、信仰の中心地でした。また、“人穴富士講遺跡”は富士講の信者が修行した場所として知られています。」

旅人なかむー
「富士講って、江戸時代の庶民信仰だよね?富士山に登って修行したって聞いたことある!」

案内人イーサン
「そうです。富士講を支えたのが“御師(おし)”と呼ばれる人たちです。参拝者を泊めたり案内したりする“御師住宅”が山麓に残っているのも世界遺産の一部なんですよ。」

旅人なかむー
「なるほど!信仰だけじゃなくて、コミュニティも大事だったんだね。」

案内人イーサン
「さらに芸術面でも富士山は大きな影響を与えました。葛飾北斎の『富嶽三十六景』や、歌川広重の『不二三十六景』などの浮世絵は有名ですよね。」

旅人なかむー
「あぁ!あの波と富士山の絵!世界的にも有名だよね。」

案内人イーサン
「はい。しかもその浮世絵は西洋にも伝わって、ゴッホやモネなど印象派の画家たちにも影響を与えました。」

旅人なかむー
「富士山がヨーロッパの芸術にも影響してたなんて驚きだ!」

案内人イーサン
「さらに“三保松原”も世界遺産に含まれています。美しい海岸線と富士山の眺望が、“富士山信仰と芸術”を象徴する景観として認められたんです。」

旅人なかむー
「へぇ〜!海と富士山の組み合わせも世界遺産の一部なんだね。」

案内人イーサン
「実は三保松原の登録にあたっては国際機関ICOMOSから厳しい審査もありましたが、信仰と芸術の価値が改めて評価され、正式に登録されたんです。」

旅人なかむー
「なるほど…。自然の美しさに加えて、人の信仰や芸術活動も含めての“富士山”なんだね!」

案内人イーサン
「そうなんです。だから富士山は“日本の象徴”でありながら、世界の人々にとっても芸術や信仰を考える上で重要な存在なんですよ。」

旅人なかむー
「まさに世界が認める山ってことだね!」

対策ポイント

  • 2013年、自然遺産ではなく“文化遺産”として登録
  • 浅間神社を中心に信仰、遥拝・登拝の対象
  • 富士山本宮浅間大社:信仰の総本宮
  • 御師住宅:参拝者を迎え入れる拠点
  • 芸術:葛飾北斎・歌川広重や西洋のゴッホ・モネが影響を受ける
  • 三保の松原:富士山の景観を象徴する資産
  • ICOMOSから除外を勧告されたが登録された

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